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2008年6月16日月曜日

症状について

症状としては他方向に及びます。
主なものには次のようなものがあります。

■幻覚症状
実際にいない人や物が見えたり(幻想)、ヒソヒソ話など、その場にいない人の声が聞こえたりします(幻聴)。
幻聴の内容は、物音というよりも自分の悪口を言っている声が聞こえたり、「そこから動くな」といった命令的な声や「なぜあんなことをした」など、自分の行動や考えを批判する声が聞こえてくることが多いようです。
ときには、複数の人の声が頭の中で対話しているという幻聴(対話性幻聴)がみられます。
その他に「食物の味がおかしい」(幻味)、「誰かに触られている」(幻触)といった幻覚はあります。

■妄想
「人に追われている」(追跡妄想)、「周囲の人はみんな敵で、自分を殺そうとしている」(被害関係妄想)、「食事の味が変だったのは、毒を盛られていたからだ」(被毒妄想)、「私の部屋にはのぞき穴があり、いつも部屋をじっとのぞかれている」(注察妄想)などがあります。
これらのほとんどが自分が被害者であり、周囲の出来事や人の行動を被害的に自分に結びつける(自己関係づけ)という内容のものです。
また「何かが自分にとりついてる」(憑依妄想)などもあります。
初期には「なんとなく周囲の雰囲気がおかしい。大災害がおこりそうだ」(妄想気分)を抱き、不安や恐怖を周囲の人に話すようになります。
症状の進行と共に、具体的な妄想を訴えるようになりますが、周囲の人に否定されることにより、次第に妄想を話さなくなります。
また自分の意思や行動、言動は、他人やその他の特別なものに支配されていると思い、その通りに行動したり、話をすることもあります(被影響)。

■会話・行動の異常
会話が急に途切れたり、同じ言葉を繰り返したり、話しかけてもまったく別のことをしゃべり始めたりします。
意味不明の言葉を使う、話の筋道がまとまらない、支離滅裂な内容の話をすることもあります。
声も極端に小声だったり、時には大声でわめくようにしゃべります。
行動面では、理由も無いのに笑う、ムッとしたような顔をする、ブツブツひとり言をいう、他人の姿勢や行動を真似する、同じ姿勢をとり続ける(カタレプシー)、食事や着替え、入浴などの基本的なことをしなくなるなどが現れます。
症状の進行とともに、やがては自分の部屋に閉じこもりがちになります。

■感情の異常
不安、恐怖、緊張感が強く、表情も硬く、体をこわばらせたりします。ときには現実感の喪失(離人感)を訴えることもあります。
また突然、イライラしたり、感情を爆発させて暴力を振るったりします。悲しい状況なのに大声で笑うなど、状況にそぐわない感情がでてくることもあります。

■その他
特殊な例として、強迫症状の強い場合があり、物事をすべて左右対称にきっちり置き分ける、絵を描かせると奇妙にきっちり分かれた対照的図柄が現れることがあります(病的幾何学主義)。